顧客データが促進する効率性、収益性、成長性
カスタマーエクスペリエンスが長期的なロイヤルティとリテンションの構築に不可欠な現代。企業に求められているのは、すべての顧客データを結びつけ、顧客それぞれとパーソナライズしたコミュニケーションを行うことです。「あればいい」類のものではありません。今や「欠くべからざる」要素なのです。
CDPは、多くの企業のマーケティングキャンペーンに活用されるようになりました。しかしビジネス全体で顧客データを有効活用できていなければ、データのサイロ化が再び発生し、機会損失を繰り返すことになるでしょう。
顧客と直接コミュニケーションを行うチームからビジネスのバックエンド業務に至るまで、組織全体で顧客データの価値を最大化することでこそ、効率的かつ収益性の高い成長がもたらされます。
最も重要なのは「コネクテッドカスタマーエクスペリエンス」です。それこそが、組織全体でデータをつなげることで顧客に提供できる、真の価値なのです。
CDPを適切に活用し、ROIを向上させる
CDPを活用してコネクテッドカスタマーエクスペリエンスを実現するために、第一に短期的な利益をもたらすCDP施策を特定し優先度を高めつつ、長期的な価値を高めるためにその施策範囲を拡張する必要があります。CDPプロジェクトは継続的に進化しています。それゆえ最初期の施策をピンポイントで決め打ちし優先的に実行することは、組織が効率的にCDPを導入し、投資に見合う利益へいち早く到達するためのロードマップを描く鍵なのです。
ROIと効率性がこれまで以上に重要視されています。組織を長期的な成功に導くための積極的なアプローチは欠かせません。
どの施策が最も価値が高いかを判断するためには、ゴールやベネフィット、そしてデータの優先順位について、IT部門やデータの専門家に限らず、営業、マーケティング、カスタマーサポート、法務、そして経営層を含む組織全体からのリーダーシップが求められます。
(Better Decisions: A Spotlight on Data Efficiency, トレジャーデータ調べ)
収益化への道筋をつける
CDPの活用施策を明確にすることで、CDPに求められる機能と、ゴールに到達するための最適な実装手法を理解できるでしょう。ニーズを考える上で重要なことは、すべてのCDPやベンダーが同質ではないことです。CDPの中には、大企業における要件を満たすものやオムニチャネルキャンペーン向けに作られたものもあれば、より限定的な機能しか持たない製品も存在します。
CDPで何が実現可能かを理解することで、CDPへの投資効果と顧客データの価値を最大化できるでしょう。マーケティングコストの効率化を図り、カスタマーエクスペリエンスを改善し、ロイヤルティと顧客維持率を向上させる。それらにより、最終的には収益を高めるというビジネス成果を加速させることができるのです。
CDPの活用事例ガイドブックでは、データ活用における独自の方法をご紹介しています。マーケティング、セールス、カスタマーサービス、オペレーションなど、さまざまな部門および業務でCDPを活用し、コネクテッドカスタマーエクスペリエンスの提供を実現しているリーディングブランドを30社以上紹介しています。組織のデータ成熟度に基づいて活用事例を評価し、優先順位をつける方法も記載しています(英語)。ぜひダウンロードしご覧ください。
太田 一樹
Treasure Data, Inc. CEO 兼 共同創業者
2011年に米国シリコンバレーにてトレジャーデータ社を芳川、古橋とともに起業し、最高技術責任者(CTO)に就任。2021年6月より最高経営責任者(CEO)。
世界最大のHadoopユーザーグループである日本のHadoopユーザー会創設に尽力。分散・並列コンピューティングのエキスパートとしても知られる。